水源涵養活動
森をつくり、水をつくる
森は雨水を蓄え、
ゆっくりと地下に染み込ませます。
染み込んだ水は、地中を通って川へと集まり、
あるいは湧き水となって地上へと現われます。
もし山に森がなければ、
雨水は一気に山肌をつたい、
海へと流れ出てしまいます。
森が水を蓄えるからこそ、
何日も雨が降らなくとも、川は枯れず、
私たちもまた
その恵みを受けられるというわけです。
水源涵養活動とは
日本には古くから農民が山に木を植える文化がありました。水田を営むために何よりも大切な水、その水をつくり出す森の役割を経験的に知っていたのでしょう。水源涵養活動は、山深い水源地域で森林の整備を進める活動です。私たちの暮らしに欠かせない水資源を確保するために、また健全な水循環型社会の構築を図るために、その重要性は高まっています。水源地域の森林は、長期的観点に立って、流域ごとの特性にあった維持・整備を下流受益者との協調のもとに促進していくことが必要です。当支部では「水」に関わるコンサルタントとして、この社会貢献活動が、本協会の存在意義を再確認する事業であると考えています。
森林と共存していくため
当支部の水源涵養(森造り協力事業)は、主に長野県木曽地域の水源林で開催されます。現場はヒノキの植林地で、雨水を吸収して水源を保ち、水質を浄化するとともに河川の流量を調節する機能を持ち、愛知中部エリアの水源である木曽川の貴重な水源林です。混み合った木々を適度に間伐することで、太陽の光を充分に取り入れ、木の成長を促すことができます。森林から清水の恵みをもらい、生活に木材を取り入れて生きている私たちにとって、木を育てることは、森林と共存していくための大事な仕事です。
主な活動
下草刈、枝打ち、徐間伐、
つる切り、植林等の森林整備作業
除伐作業とは
植栽木が成長し、周囲の雑草木に覆われる心配がなくなって下刈りを終了した後でも、数年すると、植栽木以外の木が大きくなって、植栽木の生育を阻害するようになります。このような木を伐るとともに、植栽木の中で曲がったり、成長が悪い木を伐る作業である「除伐」を行います。
間伐作業とは
植栽木がさらに成長していくと、植栽木どうしの競争が激しくなるため、健全な森林づくりのため、抜き伐りをして、本数を調整する必要があります。この作業を「間伐」といい、除伐の後で行うことが多い作業です。